「住民票の写し」は「コピー」ではありません
前回のブログ記事では、日本で高校を卒業して就職しようとする外国人を対象とした、「定住者ビザ」と「特定活動ビザ」で必要となる書類についてお伝えしました。
その中で、書類の一つに「住民票の写し」がりましたね。「住民票の原本」は、ご自分の住所の市区町村役場に保管されています。一般的に「住民票を取ってきてください」と言われた場合は、その「住民票の写し」を市区町村役場で発行してもらいます。原本は発行できません。
ですが、通常「住民票の原本を提出してください」と言われた場合は、この「住民票の写し」のことです。
少し、ややこしいですが、「写し」でも「原本」でも、市町村役場から発行されたものを提出すれば大丈夫です。「写し」と言われたからといって、コピー機で「コピー」したものを提出しないよう気をつけて下さい。
「住民票の写し」の取得方法
「住民票の写し」の取得方法には以下の4つの方法があります。
- 市区町村役場の窓口で取る
- 市区町村役場に郵便で請求して、郵便で送ってもらう
- コンビニのマルチコピー機で取る
- オンラインで取る
1.市区町村役場の窓口で取る
ご自分の住所の市区町村の役場に直接行って、請求をして受け取ります。請求をしたその日に発行されます。手数料は市区町村によって違いますが、あまり大きな差はありません。だいたい300円ぐらいのところが多いようです。
持ち物も、市区町村によって違いますので、役場に問い合わせたり、役場のサイトを見たりして確認しておきましょう。身分証明書はどこでも必要です。在留カードやパスポートなどの顔写真つきの身分証明書にして下さい。
「住民票の写し」を請求するための書類(交付請求書)は役場にありますので、特に前もって用意をする必要はありません。日本語を書くのが得意ではない方は、住所地の市区町村のホームページからダウンロードして、誰かに聞きながら、前もって書いておくのも良いかもしれません。
同じ世帯の家族に取ってきてもらうこともできます。それ以外の人に頼む場合は委任状が必要です。
- 本人
- 同一世帯の人(親や兄弟など一緒に暮らす家族)
※同一世帯とは住民票上の同一の世帯をいいます。一緒に暮らしていても生計を別にしていれば別世帯ということもあり得ます。
- 代理人(友人や学校の先生など)
※同一世帯の人以外の人に代理を頼む場合です。
2.市区町村役場に郵便で請求して、郵便で送ってもらう
役場に郵送で交付請求書を送って、郵送で返してもらうこともできます。料金は定額小為替で支払います。手数料は窓口でとるよりも100円ぐらい高くなるところが多いようです。
定額小為替とは、現金を「定額小為替証書」という証書に換えて送金する仕組みです。郵便局の貯金窓口またはゆうちょ銀行で販売されていて、購入には1枚につき100円の料金がかかります。
交付請求書は市区町村のホームページからダウンロードしてください。返信用の封筒に自分の住所と名前を書いて切手をはったものを一緒に郵送します。身分証明書はコピーを入れます。パスポートではだめ、という市区町村もありますので、役場に確認してください。
3.コンビニのマルチコピー機で取る
コンビニのマルチコピー機で取ることもできます。その場合は、その場で発行され、手数料もその場で支払います。
コンビニは数が多いですので、とても便利な方法です。ただ、マイナンバーカードと暗証番号(4桁)が必要です。外国人の方で、マイナンバーカードをもっている方は少ないかもしれません。この際取っておくと色々と便利です。
手数料は、市区町村によって異なりますが、窓口の料金の半分から7割ぐらに設定しているところが多いです。便利でお得なサービスですね。
毎日、6:30から23:00まで利用できます。(12月29日~1月3日を除く)
また、住所地のコンビニでなくともかまいません。全国のコンビニストア等の5万4千店舗超で受け取りが可能です。
4.オンラインで取る
市区町村によっては、オンラインで請求することもできます。この場合は、「住民票の写し」は郵送で送られてきます。
マイナンバーカードと6桁~16桁の暗証番号(署名用電子証明書)が必要です。マイナンバーカードを読み取るためのスマートフォン(読み取りができるもの)もしくはパソコン+カードリーダーも用意します。手数料はクレジットカードやスマホ決済で支払います。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は、「住民票の写し」の4つ取り方についてお話ししました。
「平日の昼間に役所に行く暇がない」、「役場が遠くて、住民票を取るためだけに行くのは面倒だ」という方は、1の方法ではなく、2,3,4の方法をお勧めします。
ただし、1の方法は、分からないことがあれば役場の方に聞けますし、また、その場で発行されますので、確実に急ぎで取りたい方には良い方法だと思います。
マイナンバーカードを持っていれば、コンビニやオンラインで請求できるので便利です。少し手間ですが、この機会にマイナンバーカードを取得しておくのも良いでしょう。取得方法はご自分の住所地の市区町村に問い合わせてみてください。
下記に、箕面市、豊中市、池田市、茨木市、吹田市、大阪市の「住民票の写しの請求書」(交付請求書)をダウンロードできる各市役所のホームページのリンクを貼っておきます。よければご活用下さい。
箕面市役所ホームページ|郵送で証明書を取りたいときには
https://www.city.minoh.lg.jp/simin/shoumeihakkou/yuusoukiso.html
豊中市役所ホームページ|住民票の写し等交付請求書
https://www.city.toyonaka.osaka.jp/kurashi/moushikomi/soshiki/moushikomi9/juminhyo.html
池田市市役所ホームページ|申請書ダウンロード
https://www.city.ikeda.osaka.jp/shinseisho/juminhyo/index.html
茨木市市役所ホームページ|申請書
https://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/shimin/shimin/menu/todoke/sinseisyo.html
吹田市市役所ホームページ|住民票の写し等の請求
https://www.city.suita.osaka.jp/kurashi/1018370/1018373/1018376/1006674.html
大阪市ホームページ|郵送による住民票の写し等の請求