試験が始まります!
「特定技能」の新分野である「自動車運送業」分野の試験の詳細が公表されました。これは国土交通省が今日付でホームページで公開したものです。
今年の9月時点では、自動車運送業が新分野に入ったものの、試験や書類の詳細は知らされていませんでしたが、ようやく動き始めたようです。
ただし、まだしっかりとした制度は確立されておらず、CBTテストや海外でのテストの予定は立っていません。今のところ、日本での出張試験の予定が発表されただけです。
今回発表された試験
出張試験申請受付開始のお知らせ
出張試験の申請受付を開始しました。
ー中略ー
出張試験開始までの流れ
- 12月4日(水)より、試験申請者による事前調整調査票の受付を開始します。
- 12月12日(木)より、受験者及び試験申請者による特定技能試験申請システムのアカウント登録及び受験申請の受付を開始します。
- 12月16日(月)より、出張試験を開始します。
抜粋:一般財団法人日本海事協会のHPhttps://www.classnk.or.jp/hp/ja/authentication/evaluation/motortransport.html
「自動車運送業」分野の3つの業務
「自動車運送業」分野では次の3つの業務が含まれます。業務によって人材基準が違います。
- 事業用トラックの運転、運転に付随する業務全般
- 事業用タクシーの運転、運転に付随する業務全般
- 事業用バスの 運転、運転に付随する業務全般
それでは、人材基準(外国人に求められる能力)について解説していきます。
試験の概要
受験資格
- 試験実施日において、満17歳以上であること。
- 試験実施日において、有効な日本又は外国で取得した自動車運転免許を保有していること。
- 国内で受験する場合は、在留資格を有していること。
- 退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限のある機関の発行した旅券を所持していない者でないこと。
試験実施国
- 日本
- その他の試験実施国については、決定次第、こちらでお知らせがあるそうです。
試験実施方法
試験には以下の2つの実施方法があります。:
- CBT試験(Computer-Based Testing)
- テストセンターでコンピュータを使用して実施されます。
- 申請者は受験者本人になります。
- 試験開始時期が出張試験とは異なります。出張試験開始から3か月以降に実施予定です。
- 詳細は決定次第お知らせがあるそうです。
- 出張試験
- 本会の担当者が申請者の希望する場所に出向き、ペーパーテスト方式で実施されます。
- CBT試験開始前に受験を希望する企業・団体、又はCBT試験開始後もまとまった受験者数がある企業・団体からの申請に基づき実施されます。個人からの申請は受け付けられないということです。
- 海外での出張試験の場合50枠以上(受験者数×受験回数)、国内での出張試験の場合20枠以上から受け付けられるということです。
- 1日につき最大3回まで試験実施可能(1試験80分)。
(例)
▹午前10時~11時20分:〇人
▹午後1時~2時20分:〇人
▹午後3時~4時20分:〇人 - 受験回数について
▹受験回数とは、1回の出張試験で受験者が試験を受ける回数を指します。
▹採点は試験監督者が帰社後に行うため、不合格者が出て再度の出張試験を申請した場合に、 他の申請状況により次の試験実施が数か月後になることがありますとのことです。
▹よって、合否が不明な状態でも、同一人物が1回の出張試験中に複数回受験することが可能だそうです。 - 出張試験の実施には受験料に加え、申請者負担の出張費用(試験監督者1名分の旅費及び宿泊費)が発生します。
受験料・合格証明書発行手数料

人材基準
トラック
技能水準
自動車運送業分野特定技能1号評価試験 (トラック)及び第一種運転免許
※特定技能1号評価試験用の学習テキストは以下から入手することができます。
(外国人向け)トラック運転者を目指す人のための学習用テキスト
日本語能力
以下のいずれかの日本語能力が必要です。
- 国際交流基金日本語基礎テスト又は日本語能力試験(N4以上)
- そのほか、日本語教育の参照枠のA2相当以上の水準と認められるもの
タクシー
技能水準
自動車運送業分野特定技能1号評価試験 (タクシー)及び第二種運転免許
※特定技能1号評価試験用の学習テキストは以下のサイトの一番下から入手することができます。
(外国人向け)ハイヤー・タクシー運転者をめざす人のための学習用テキスト
日本語能力
以下のいずれかの日本語能力が必要です。
- 日本語能力試験(N3以上)
- そのほか、日本語教育の参照枠のB1相当以上の水準と認められるもの
その他
新任運転者研修を修了すること
新任運転者研修は、旅客自動車運送事業運輸規則第38条第1項、第2項及び第5項並びに第39条に規定する事項についての、指導、監督及び特別な指導を受け、並びに適性診断を受診することをいいます。
具体的には、
・座学研修(法令、接遇、地理、安全に関する研修)
・路上走行研修
・適性診断
を行うことです。
また、新任運転者研修の修了は、業界団体が定めた効果測定の基準に基づき判定されます。
バス
技能水準
自動車運送業分野特定技能1号評価試験 (バス)及び第二種運転免許
※特定技能1号評価試験用の学習テキストは以下から入手することができます。
日本語能力
以下のいずれかの日本語能力が必要です。
- 日本語能力試験(N3以上)
- そのほか、日本語教育の参照枠のB1相当以上の水準と認められるもの
その他
新任運転者研修を修了すること
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
以前から人手不足が叫ばれていた、自動車運送業の特定技能制度がやっと動き出しました。
とはいえ、制度も固まっておらず、外国人に対する要件も高いことから、今後利用が進むかはよくわからないところではあります。今しばらく様子を見ようという業界関係者も多いようです。
次回は受入れ機関の条件についてお話したいと思います。
対応可能地域
大阪府 箕面市、池田市、豊中市、茨木市、吹田市、大阪市
兵庫県 川西市、尼崎市、宝塚市、西宮市
いずれも公共交通機関が利用できる地域を想定していますが、地域についてはご相談に応じます。