外国人に求められる技能水準とは
特定技能の在留資格には、1号特定技能と2号特定技能があります。簡単に言うと、2号は1号の上位資格です。ですが、2号で在留する外国人は非常に少なく、法務省が公表している統計の「特定技能在留外国人数(令和5年6月末現在:速報値)」で見ると、1号特定技能外国人数が約17万人なのに対し、2号特定技能外国人数は12人となっています。2号になると、1号にはないメリットが外国人と受入れ機関双方にありますので、2号に期待する日本人も外国人も多いと思われます。初年度の1号外国人が1号の期限である5年に差し掛かろうとする時期ですので、徐々に増加することが見込まれます。
まずは、ほとんどの受入れ機関や外国人の方にとって関心のある、1号特定技能の方から外国人に求められる条件を見ていきましょう。
特定技能1号で外国人に求められること
「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和6年4月 出入国在留管理庁)には以下のように記されています。
〇 「特定技能1号」で在留する外国人(以下「1号特定技能外国人」という。)に対しては、相当程度の知識又は経験を必要とする技能が求められます。これは、相当期間の実務経験等を要する技能をいい、特段の育成・訓練を受けることなく直ちに一定程度の業務を遂行できる水準のものをいうとされています。
〇 当該技能水準は、分野別運用方針において定める当該特定産業分野の業務区分に対応する試験等により確認することとされています。
〇 また、1号特定技能外国人に対しては、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有することを基本としつつ、特定産業分野ごとに業務上必要な日本語能力水準が求められます。
〇 当該日本語能力水準は、分野所管行政機関が定める試験等により確認することとされています。
要は、、特定技能1号外国人になるには、分野ごとの技能試験と一定水準の日本語試験に合格しなければならないということです。特定技能対象分野は12分野です。2024年の9月下旬からは新たに4分野が追加されます。詳しくはこちら↓の記事をご覧ください。
また、「技能実習2号を良好に修了した外国人」はこれらの試験が免除されます。ただし、技能実習とは別の分野で働く場合には、働きたい分野の試験に合格する必要があります。
特定技能2号で外国人に求められること
〇 「特定技能2号」で在留する外国人(以下「2号特定技能外国人」という。)に
対しては、熟練した技能が求められます。これは、長年の実務経験等により身に
つけた熟達した技能をいい、現行の専門的・技術的分野の在留資格を有する外国
人と同等又はそれ以上の高い専門性・技能を要する技能であって、例えば自らの
判断により高度に専門的・技術的な業務を遂行できる、又は監督者として業務を
統括しつつ、熟練した技能で業務を遂行できる水準のものをいうとされています。
〇 当該技能水準は、分野別運用方針において定める当該特定産業分野の業務区分
に対応する試験等により確認することとされています。
熟練した技能を持つ外国人に与えられる「特定技能2号」の在留資格は、在留期間の更新に上限がなく、事実上、無期限に滞在できるほか配偶者などの帯同も認められています。また、受入れ機関は支援業務をする必要がなくなり、登録支援機関に支払う委託料や自社での支援体制にかかる人的労力などの負担を免れます。
受け入れが可能なのは労働力が不足している業種で、これまでは「建設」と「造船関連」の2分野に限られていましたが、2023年6月からは「介護」以外の9分野が追加され、合わせて11分野に拡大されました。介護分野に特定技能2号が無いのは、特定技能より以前に施行が開始された在留資格「介護」が2号に代わる在留資格と位置付けられたからです。
特定技能2号の在留資格を取得するには、各分野の業務区分に対応する試験に合格をしなければなりません。
分野別の試験(1号、2号)
それでは、各分野でどのような試験に合格する必要があるのかを見ていきたいと思います。ご自分の知りたい分野には、目次からクリックして移動することができます。
以下の試験概要は試験関係 | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp)から抜粋し、まとめたものです。詳しくはこちらのホームページから各分野の試験実施要領に移動して確認して下さい。
介護分野
(1)試験言語ー試験実施国の現地語
(2)実施主体ー厚生労働省が補助する介護技能評価試験等実施事業者
(3)実施方法ーCBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式
(4)実施回数及び実施時期ー原則、毎月実施
(5)実施場所ー国際交流基金日本語基礎テストを実施することとされた9か国(ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国、インドネシア、タイ、ミャンマー、ネパール、モンゴル)等のうち、国際交流基金日本語基礎テストの実施環境等が整った国及び日本国内において実施
(6)受験資格者ー試験日に17 歳以上、インドネシア国籍の方は試験日に満18歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者する者)
(7)試験水準
介護職種・介護作業の第2号技能実習修了相当(介護技能実習評価試験と同等の水準)
(8)試験科目
試験時間 60 分 問題数 45 問
(学科試験:40 問)
・介護の基本(10 問)
・こころとからだのしくみ(6問)
・コミュニケーション技術(4問)
・生活支援技術(20 問)
(実技試験:5問)
・生活支援技術(5問)
※判断等試験等(注)の形式による実技試験課題を出題
(注)写真等を提示して、正しい介護の手順等についての判別、判断等を行わせる試験
(9)合否の基準
厚生労働省及び補助事業者が介護業務について専門的な技能、技術又は学識経験
を有すると認められる者の意見に基づき問題の難易度等の補正を行い、合否の基準を
決定
※特定技能1号「介護」のみ、他の特定技能に課される日本語試験に加えて「介護日本語評価試験」に合格する必要があります。よって「介護」分野では計3つの試験の合格が必要です。
(1)試験言語ー日本語
(2)~(6)までは介護技能試験に同じ
(7)試験水準
介護日本語評価試験は、介護現場で介護業務に従事する上で支障のない程度の水準
(8) 試験科目
試験時間 30 分 問題数 15 問
介護のことば(5問)、介護の会話・声かけ(5問)、介護の文書(5問)から構成
(9)合否の基準
厚生労働省及び補助事業者が、介護の日本語についての専門的な知見等を有すると
認められる者の意見に基づき問題の難易度等で補正を行い、合否の基準を決定
※日本語試験については職種を問わず技能実習2号を良好に修了している場合は試験免除。ただし、介護職種以外の技能実習の場合は、介護日本語評価試験の合格が必要です。
ビルクリーニング分野
(1)試験言語ー日本語が基本
(2)実施主体ー公益社団法人全国ビルメンテナンス協会
(3)実施方法ー実技試験(学科試験なし)
(4)実施回数及び実施時期ー厚生労働省と試験実施機関が協議の上決定
(5)実施場所
① 日本国内の試験ー厚生労働省と試験実施機関が協議の上決定
② 日本国外の試験ー試験実施環境が整った国から、厚生労働省と試験実施機関が協議の上順次実施
③ 出張試験方式による試験ー原則、出張試験申請者が準備した試験会場で実施
(6)受験資格者ー試験日において、17歳以上の者(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者する者)
(7) 試験科目ービルクリーニングに関する「作業の段取り」、「器具の使用」、
「資材の使用」、「機械の使用」、「各部位の清掃」、「各場所の清掃」、「廃
棄物処理作業」、「資機材の整備」の各業務が適切に遂行できることを確認
(8)合否の基準
判断試験の点数が満点の60%以上、かつ作業試験の点数が満点の60%以上を合
格基準とした上で、委員会で合否を判定
(1)試験言語ー日本語が基本
(2)実施主体ー公益社団法人全国ビルメンテナンス協会
(3)実施方法ー学科試験及び実技試験(同一会場で同一日に実施)
(4)実施回数及び実施時期ー厚生労働省と試験実施機関が協議の上決定
(5)実施場所
① 日本国内の試験ー厚生労働省と試験実施機関が協議の上決定
② 出張試験方式による試験ー原則、出張試験申請者が準備した試験会場で実施
③ 日本国外の試験ー厚生労働省と試験実施機関が協議の上、必要に応じて実施
(6)受験資格者ー建築物衛生法第2条第1項に規定する特定建築物の建築物内部の清掃又は同法第 12 条の2第1項第1号に規定する建築物清掃業若しくは同項第8号に規定する建築物環境衛生総合管理業の登録を受けた営業所が行う建築物(住居を除く。)内部の清掃に、複数の作業員を指導しながら従事し、現場を管理する者としての実務経験2年以上を有する者(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(7) 試験水準ー技能検定1級と同等の水準
(8) 試験科目
ビルクリーニングに関する現場責任者として必要な身につけるべき知識の確認
清掃業務、業務管理、人材管理及び財務管理の各業務が適切に遂行できることの確認
(9) 合否の基準
学科試験及び実技試験の点数がそれぞれ満点の65%以上かつ合計点が130点
以上であることが合格基準、委員会で合否を判定
素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野
(1)試験言語ー日本語が基本
(2)実施主体ー経済産業省が選定した機関
(3)実施方法ーCBT方式又はペーパーテスト方式
(4)実施回数及び実施時期ー国内外で複数回程度実施
(5)実施場所
1号評価試験ー経済産業省の指定する国内外において実施
2号評価試験ー経済産業省の指定する国内において実施
(6)受験資格者ー試験日当日において、満 17 歳以上の外国人(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
2号評価試験ー試験の前日までに日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場における3年以上の実務経験を有する者
(7) 試験水準
1号評価試験の試験基準ー技能実習2号修了者が受験する技能検定3級試験程度
2号評価試験の試験基準ー技能検定1級試験程度
(8) 試験科目
経済産業省が指定する3試験区分(機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理)についての学科試験及び実技試験
① 学科試験
1号評価試験ー材料や安全衛生、作業の方法等、技能の裏付けとなる知識を試験(CBT 方式又はペーパーテスト方式)
2号評価試験ービジネス・キャリア検定3級(生産管理プランニング又は生産管
理オペレーション)を代わりの試験とする
(2) 実技試験
基本的な技能について、原材料、模型、写真等を提示して、判別・判断等を行わせ、その技能を評価
(9) 合否の基準
1号評価試験ー100 点を満点として、学科試験は 65 点以上、実技試験は 60 点以上
2号評価試験ー100 点を満点として 60 点以上
建設分野
(1)試験言語ー日本語が基本
(2)実施主体ー国土交通大臣の登録を受けた法人
(3)実施方法ー実技試験及び学科試験いずれもCBT方式
(4)実施回数及び実施時期ー登録法人が国土交通省と調整の上決定
(5)実施場所ー実施環境が整った国及び国内
(6)受験資格者ー試験日当日において満17歳以上の外国人(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者する者)
建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者(班長)としての実務経験を要件とする。
(7) 試験水準ー技能検定3級相当の水準
(8) 試験科目ー学科試験と実技試験
・学科試験:試験時間60分、問題数30問
・実技試験:試験時間40分、問題数20問
(9) 合否の基準ー学科試験、実技試験ともに合否の基準を満たした場合に合格
・学科試験:合計点の 65%が合格基準
・実技試験:合計点の 65%が合格基準
(1)~(4)、(6)は建設分野特定技能1号評価試験に同じ
(5)実施場所ー国内の都市から順次実施
(6)受験資格者ー試験日当日において満 17 歳以上の外国人(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者(班長)としての実務経験をを有する者
(7) 試験水準ー技能検定1級と同等の水準
(8) 試験科目ー学科試験と実技試験
・学科試験:試験時間 60 分、問題数 40 問
・実技試験:試験時間 40 分、問題数 25 問
(9) 合否の基準ー学科試験、実技試験ともに合否の基準を満たした場合に合格
・学科試験:合計点の 75%が合格基準
・実技試験:合計点の 75%が合格基準
造船・舶用工業分野
(1) 試験言語ー日本語が基本
(2) 実施主体ー一般財団法人日本海事協会
(3) 実施方法
① 技能試験ー実技試験及び学科試験
② 実技試験ー業務区分ごとの試験
③ 学科試験ーペーパーテスト方式により業務区分ごとの試験
(4) 技能試験の実施回数、実施時期及び実施場所
① 国内外で随時実施
②原則として実技試験及び学科試験を同一会場で同一日に実施
③ 原則として出張試験方式により実施
(5) 受験資格者ー試験日において、満 17 歳以上の者(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(6)試験水準ー実務経験2年程度の者が、事前に当該試験の準備を行わず受験した場合に、7割程度合格できる水準
(7)試験科目
1, 技能試験ー以下の業務区分ごとに試験を実施
① 溶接
② 塗装
③ 鉄工
④ 仕上げ
⑤ 機械加工
⑥ 電気機器組立て
2, 学科試験ー安全衛生並びに各業務区分の作業全般に係る業務上必要となる知
識及び能力を確認(試験時間は 60 分、問題数は 30 問(○×式))
3,実技試験ー実技試験では、各業務区分の業務上必要となる技能水準を確認
(8)合否の基準
学科試験及び実技試験の合格をもって合格
・学科試験ー正答率が 60%以上が合格
・ 実技試験ー各業務区分の合否基準による
(1) 試験言語ー日本語が基本
(2) 実施主体ー一般財団法人日本海事協会
(3) 実施方法
① 学科試験ーペーパーテスト方式により業務区分ごとに実施
② 実技試験ー業務区分ごとに作業試験を実施
(4) 技能試験の実施回数、実施時期及び実施場所
① 国内外で随時実施
② 原則として、出張試験方式により実施
(5) 受験資格者
・試験日において満 17 歳以上の者((国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
・試験日の前日までに造船・舶用工業において複数の作業員を指揮・命令・管理
する監督者としての実務経験を2年以上有する者
(6)試験水準
・溶接区分ー全ての溶接姿勢で適切に溶接を行うことができる技能水準
・塗装区分及び鉄工区分ー技能検定1級と同等の水準
(7)試験科目
1, 技能試験ー以下の業務区分ごとに試験を実施
① 溶接
② 塗装
③ 鉄工
④ 仕上げ
⑤ 機械加工
⑥ 電気機器組立て
2, 学科試験
① 管理能力等確認試験(塗装及び鉄工区分のみ実施)ー各業務区分の管理に関する知識を確認
② 安全衛生等確認試験ー安全衛生等に関する知識を確認
3,実技試験ー各業務区分の業務上必要となる技能水準を確認
(8)合否の基準
・学科試験及び実技試験の合格をもって合格
・合否基準各業務区分の合否基準による
自動車整備分野
(1) 実施言語ー日本語が基本
(2) 実施主体ー一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(日整連)
(3) 実施方法ーCBT方式又はペーパーテスト方式(学科試験及び実技試験)
(4) 実施回数、実施時期及び実施場所
① 実施回数ー年2回以上
② 実施時期及び実施場所ー国土交通省と日整連が協議の上決定
③ 実施場所ー国外における試験実施が前提(国内も考慮)
(5) 受験資格ー試験実施日において満17歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(6) 試験水準ー自動車整備士技能検定試験3級と同水準程度
(7) 試験の範囲等
1, 特定技能1号評価試験の範囲
自動車のシャシ、エンジンに関し、次に掲げる範囲
① 学科試験の科目
ア 構造、機能及び取扱法に関する初等知識
イ 点検、修理及び調整に関する初等知識
ウ 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する初等知識
エ 材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する初等知識
② 実技試験の科目
ア 簡単な基本工作
イ 分解、組立て、簡単な点検及び調整
ウ 簡単な修理
エ 簡単な整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
2, 特定技能1号評価試験の問題数及び試験時間
① 学科試験の形式、問題数及び試験時間
ア 真偽法(○×式)
イ 問題数は30問、試験時間は60分
② 実技試験の問題数は3課題、試験時間は20分
(8) 合否の基準
学科試験ー正解数が出題数の65%以上
実技試験ー得点合計が60%以上
(1)~(4)は自動車整備分野特定技能1号評価試験に同じ
(5) 受験資格
・試験実施日において満17歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
・地方運輸局長の認証を受けた事業場において自動車等の分解、点検、調整等の整備
作業の実務経験を3年以上有する者
(6) 試験水準ー自動車整備士技能検定試験2級と同水準程度
(7) 試験の範囲等ー自動車のシャシ、エンジンに関し、次に掲げる範囲
① 学科試験の科目
ア 構造、機能及び取扱法に関する一般知識
イ 点検、修理、調整及び完成検査の方法
ウ 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する一般知識
エ 材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する一般知識
オ 保安基準その他の自動車の整備に関する法規
② 実技試験の科目
ア 基本工作
イ 点検、分解、組立て、調整及び完成検査
ウ 一般的な修理
エ 整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
2, 特定技能2号評価試験の問題数及び試験時間
① 学科試験の形式、問題数及び試験時間
ア 選択法(四択式)とする。
イ 問題数は40問、試験時間は80分
② 実技試験の問題数は3課題試験時間は30分
(8) 合否の基準
学科試験は正解数が出題数の60%以上、実技試験は得点合計が60%以上
航空分野
(1)試験言語ー日本語が基本
(2)実施主体ー公益社団法人 日本航空技術協会(技術協会)
(3)実施方法
① 筆記試験及び実技試験を実施
② 筆記試験ーペーパーテスト形式による概ね30問程度の真偽法(○×式)又は選択法、空
港グランドハンドリングの基本事項から出題
③ 実技試験ー写真・イラスト等を用いた判断等試験、空港グランドハンドリングの基本事項から出題
(4)実施回数、実施時期及び実施場所
① 4月1日から翌年3月31日までを一事業年度とし、事業年度ごとに数回実施する。
② 国外の試験実施を前提として国土交通省と技術協会が協議のうえ決定
③ 原則として、筆記試験と実技試験を同一会場で同一日に実施
(5)受験資格者ー試験実施日当日において年齢17歳以上の外国人(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(6)試験水準ー実務経験2年程度の者が受験した場合の合格率が7割程度となる水準
(7) 試験科目
1,筆記試験ーの次に掲げる分野に関し、基礎的な知識を有するととも
に、現場において適切な対応をとるために必要な知識を有することを判定
(ア)ランプエリア内での安全・セキュリティー確保
(イ)貨物のハンドリング
(ウ)手荷物のハンドリング
(エ)客室内清掃
(オ)誘導作業
2,実技試験ー次に掲げる基本技術に関し、実務能力を有することを判定
(8)合否の基準ー筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上が合格
(1)~(6)は特定技能評価試験(航空分野:空港グランドハンドリング)に同じ
(7) 試験科目
1,筆記試験ー次に掲げる3分野に関し、基礎的な知識を有するとともに、現場に
おいて適切な対応をとるために必要な知識を有することを判定
(ア) 航空機の基本技術(締結、電気計測)
(イ) 作業安全・品質
(ウ) 航空機概要
2,実技試験ー次に掲げる基本技術に関し、実務能力を有することを判定
(ア)締結
適切な工具を使用して、ボルト・スクリュー及びナットの結合・回り止めが正確にでき
ること。
(イ)電気計測
適切な計測器を使用して、電気計測ができること。
(8)合否の基準
筆記試験及び実技試験それぞれの正答率65%以上が合格
宿泊分野
(1)実施主体ー一般社団法人宿泊業技能試験センター(センター)
(2)試験言語ー日本語が基本
(3)実施方法ー学科試験及び実技試験
学科試験ーCBT方式又はペーパーテスト方式
実技試験ーCBT方式又はペーパーテスト方式による判断等試験
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー以下の原則を踏まえつつ、センターと観光庁との調整の上、観光庁が決定し、別途公表
・国内試験ー毎月実施
・国外試験ー数年間、同じ実施国において前年同月に実施
・国内、国外試験とも、翌年度のスケジュールは当年度の9月末までに決定
(5)受験資格者ー試験実施日当日において年齢が満17歳以上の外国人(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(6)試験水準ー技能試験の水準は実務経験2年以上の者が7割合格できる水準
(7) 試験科目
1,学科試験
① 次に掲げる4業務の知識を問う問題
原則、3肢選択式、30問程度が出題
(ア)フロント業務
(イ)企画・広報業務
(ウ)接客業務
(エ)レストランサービス業務
② 上記①に掲げる業務に関し、安全衛生を確保するために必要な知識を問う問題
③ 宿泊業務に関する一般的な知識を問う問題
(ア)心構え
(イ)身だしなみ
(ウ)言葉遣い
(エ)立居振る舞い
(オ)接遇(マナー)
(2)実技試験
次に掲げる3業務に関し、宿泊施設利用者の求めに応じ、適切な対応をとるための問題
① フロント業務
② 接客業務
③ レストランサービス業務
(8)合否の基準
学科試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上で合格
(1)~(4)は宿泊分野特定技能1号評価試験に同じ
(5)受験資格者
・試験実施日当日において年齢が満17歳以上の外国人
・国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者する者
・試験日の前日までに、宿泊施設において複数の従業員を指導しながら、フロン
ト、企画・広報、接客、レストランサービス等の業務に2年以上従事した実務経験を有
する者
(6) 試験水準ー実務経験7年以上の者が3割合格できる水準
(7) 試験科目
1,学科試験
① 次に掲げる4業務に関し、専門的な知識を問う問題
試験は原則、4肢択式、50問程度の出題
(ア)フロント業務
(イ)企画・広報業務
(ウ)接客業務
(エ)レストランサービス業務
② 上記①に掲げる業務に関し、安全衛生を確保するために必要な知識を問う問題
③ 宿泊業務に関する一般的な知識問題(下記項目に関する問題)
(ア)心構え
(イ)身だしなみ
(ウ)言葉遣い
(エ)立居振る舞い
(オ)接遇(マナー)
④ 管理・マネジメント業務
2,実技試験
次に掲げる3業務に関し、宿泊施設利用者の求めに応じ、適切な対応をとるための問題
① フロント業務
② 接客業務
③ レストランサービス業務
(8)合否の基準
学科試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上で合格
農業分野
(1)実施主体ー一般社団法人全国農業会議所(全国農業会議所)
(2)試験言語ー試験実施国の現地語及び日本語
(3)実施方法ーCBT方式又はペーパーテスト方式
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー全国農業会議所が農林水産省と調整の上決定
(5)受験資格者ー試験日において満 17 歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(6) 試験水準ー日本国内での実務経験が3年以上の者であれば、7割程度が合格する水準
(耕種農業及び畜産農業の技能実習における農業技能実習評価試験(専門級)
と同等程度)
(7) 試験科目ー学科試験及び実技試験(業務上必要な日本語能力の確認を含む)
試験時間は 60 分、試験問題数は 70 問程度
出題範囲は以下のとおり
1,耕種農業全般
①学科
・耕種農業一般
・安全衛生
・栽培作物の品種・特徴
・栽培環境(施設・設備・資材・機械)
・栽培方法・管理
・病害虫・雑草防除
・収穫・調整・貯蔵・出荷 等
②実技(イラスト・写真による判断)
・土壌の観察
・肥料・農薬の取扱い
・種子の取扱い
・環境管理、資材・装置・機械の取扱い
・栽培に関する作業
・安全衛生 等
③日本語
・日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り
2,畜産農業全般
①学科
・畜産農業一般
・安全衛生
・品種
・繁殖・生理
・飼養管理 等
②実技(イラスト・写真による判断)
・個体の取扱い
・個体の観察
・飼養管理、器具の取扱い
・生産物の取扱い
・安全衛生 等
③日本語
・日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り
(8) 合否の基準
総合得点に対し、全国農業会議所が定める判定基準点を超えていれば合格
(1)実施主体ー一般社団法人全国農業会議所(全国農業会議所)
(2)試験言語ー日本語
(3)実施方法ーCBT方式
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー全国農業会議所が農林水産省と調整の上決定
(5)受験資格者
ア 試験日において満 17 歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
イ 試験日において、試験区分に応じ、耕種農業若しくは畜産農業の現場に
おいて複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者と
しての2年以上の実務経験又は耕種農業若しくは畜産農業の現場におけ
る3年以上の実務経験
(6)試験水準ー日本国内での実務経験が7年以上の者であれば3割程度が合格する水準
(7) 試験科目ー学科試験及び実技試験
試験時間は 60 分、試験問題数は 50 問程度
出題範囲は以下のとおり
1,耕種農業全般(マネジメント能力を含む)
① 学科
・ 耕種農業一般
・ 安全衛生
・ 栽培作物の品種・特徴
・ 栽培環境(施設・設備・資材・機械)
・ 栽培方法・管理
・ 病害虫・雑草防除
・ 収穫・調整・貯蔵・出荷 等
② 実技(イラスト・写真による判断)
・ 肥料・農薬の取扱い
・ 種子の取扱い
・ 環境管理、資材・装置・機械の取扱い
・ 栽培に関する作業
・ 病害虫
・ 安全衛生 等
2,畜産農業全般(マネジメント能力を含む)
① 学科
・ 畜産農業一般
・ 安全衛生
・ 品種
・ 繁殖・生理
・ 飼養管理 等
② 実技(イラスト・写真による判断)
・ 個体の取扱い
・ 個体の観察
・ 飼養管理、器具の取扱い
・ 繁殖・生理
・ 安全衛生 等
(8) 合否の基準ー総合得点に対し全国農業会議所が定める判定基準点を超えていれば合格
漁業分野
(1)試験言語ー日本語(ひらがな、カタカナ又はふりがなを付した漢字)
(2)実施主体ー農林水産省が実施する公募により選定した民間事業者(技能試験実施機関)
(3)実施方法
① 筆記試験及び実技試験
② 筆記試験及び実技試験ともにCBT方式またはペーパーテスト方式
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー国内及び国外で実施
実施回数、実施時期及び実施場所は水産庁と技能試験実施機関が協議の上決定
(5)受験資格者ー試験日において満 17 歳以上である者(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
(6) 試験水準ー漁船漁業職種の技能実習評価試験(専門級)の水準と同程度の水準
(7) 試験科目
1,筆記試験ー漁業全般及び安全衛生に係る知識及び業務上必要となる日本語能力を測定
(試験は原則として真偽式)
2,実技試験
図やイラスト等から漁具・漁労設備の適切な取扱いや漁獲物の選別に係る技能を判
断する試験により業務上必要となる実務能力を測定(原則多肢選択式)
(8) 合否の基準ー筆記試験及び実技試験の合計得点が6割5分以上を超える者が合格
(1)~(3)は1号漁業技能測定試験(漁業)に同じ
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー水産庁と技能試験実施機関が協議の上決定
(5)受験資格者
・試験日において満 17 歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
・漁船法上の登録を受けた漁船において、操業を指揮監督する者を補佐する者
又は作業員を指導しながら作業に従事し、作業工程を管理する者としての実務経験
を2年以上有する者
(6)試験水準ー7年以上の漁船漁業の経験を有する者であれば3割程度が合格する水準
(7) 試験科目
1,学科試験ー漁業全般及び安全衛生に係る知識を測定(原則真偽式及び多肢選択式)
2,実技試験
図やイラスト等から漁具・漁労設備の適切な取扱いや漁獲物の選別に係る技能を判
断する試験により業務上必要となる実務能力を測定(原則多肢選択式)
(8)合否の基準ー学科試験及び実技試験の合計得点が6割5分以上を超える者が合格
(1)~(5)は1号漁業技能測定試験(漁業)に同じ
(6)試験水準ー養殖業職種の技能実習評価試験(専門級)の水準と同程度の水準
(7)試験科目
1,筆記試験
養殖業全般及び安全衛生に係る知識及び業務上必要となる日本語能力を測定(原則真偽式)
2,実技試験
図やイラスト等から養殖水産動植物の育成管理や養殖生産物の適切な取扱いに係る
技能を判断する試験により業務上必要となる実務能力を測定(原則多肢選択式)
(8) 合否の基準ー筆記試験及び実技試験の合計得点が7割4分以上を超える者が合格
(1)~(4)は2号漁業技能測定試験(漁業)に同じ
(5)受験資格者
・試験日において満 17 歳以上(国内で試験を受験する者は在留資格を有し、退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者)
・漁業法及び内水面漁業の振興に関する法律に基づき行われる養殖業の現場において、養殖を管理する者を補佐する者又は作業員を指導しながら作業に従事し、作業工程を管理する者としての実務経験2年以上有する者
(6)試験水準ー7年以上の養殖業の経験を有する者であれば3割程度が合格する水準
(7) 試験科目
(1)学科試験
養殖業全般及び安全衛生に係る知識を測定する。
なお、試験は原則として真偽式及び多肢選択式とする。
(2)実技試験
図やイラスト等から養殖水産動植物の育成管理や養殖生産物の適切な取扱いに係る
技能を判断する試験により、業務上必要となる実務能力を測定(原則多肢選択式)
(8) 合否の基準ー学科試験及び実技試験の合計得点が5割4分を超える者が合格
飲食料品製造業分野
(1)試験言語ー日本語
(2)実施主体ー農林水産省が実施する公募により選定した民間事業者(技能試験実施機関)
(3)実施方法ーCBT方式又はペーパーテスト方式
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー農林水産省と技能試験実施機関が協議の上決定
(5)受験資格者
国外試験(1号)ーアを満たす者(国によって異なる場合あり)
国内試験(1号、2号)ー在留資格を有するものでア~ウを満たす者
ア 試験日において満 17 歳以上の者
イ 退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府
又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者
ウ 試験の前日までに飲食料品製造業分野において複数の作業員を指導しながら作
業に従事し、工程を管理する者としての実務経験2年以上の者
(8)試験水準
1,飲食料品製造業1号技能測定試験
特段の育成・訓練を受けることなく、直ちにHACCP(原材料の受入れから最終製品までの工程ごとに、微生物による汚染、金属の混入等の潜在的な危害要因を分析し、特に重要な工程を継続的に監視、記録する工程管理システム)に沿った衛生管理に対応できる程度の業務に従事できるレベルで、我が国の飲食料品製造業における実務経験年数の合計が平均2年程度(1~3年程度)の者が、本試験に特化した学習用テキスト等を用いた準備を行わずに受験した場合に5割程度が合格する程度の水準
2,飲食料品製造業2号技能測定試験
自らの判断により高度に専門的・技術的な業務を遂行でき、又は監督者として業務を統括しつつ、熟練した技能で業務を遂行できる者の中で、工程を管理する実務経験を2年以上有する者が、本試験に特化した学習用テキスト等を用いた準備を行わずに受験した場合に3割程度が合格する程度の水準
(9)試験科目
1,学科試験
ア.飲食料品製造業1号技能測定試験:HACCP等による一般的な衛生管理、労働
安全衛生に係る知識を測定
イ.飲食料品製造業2号技能測定試験:アの内容に加え、衛生管理、品質管理、納期
管理、コスト管理、従業員管理、原材料管理等管理職に必要な知識を測定
2,実技試験(判断・計画立案試験等)
図やイラスト等を用いた状況設定において正しい行動等を判断する判断試験及び所
定の計算式を用いて必要となる作業の計画を立案する計画立案試験等により業務上必
要となる技能水準を測定
(10)合否の基準ー学科試験及び実技試験の合計得点の 65%以上が合格基準
外食業分野
(1)試験言語ー日本語
(2)実施主体ー農林水産省が実施する公募により選定した民間事業者(技能試験実施機関)
(3)実施方法ーCBT方式又はペーパーテスト方式
(4)実施回数、実施時期及び実施場所ー農林水産省と技能試験実施機関が協議の上決定
(5)受験資格者
国外試験(1号)ー以下のアを満たす者(国によって異なる場合あり)
国内試験(1号、2号)在留資格を有する者で以下のアからウを満たす者
ア 試験日において、満 17 歳以上の者
イ 退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府
又は地域の権限ある機関の発行した旅券を所持している者
ウ 試験の前日までに外食業分野において複数のアルバイト従業員や特定技能外国
人等を指導・監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者とし
ての実務経験を2年以上有する者
(6)試験水準
1,外食業1号技能測定試験
我が国の外食業における実務経験年数の合計が平均2年程度(1~3年程度)の者
が、本試験に特化した学習用テキスト等を用いた準備を行わずに受験した場合に5割
程度が合格する程度の水準
2,外食業2号技能測定試験
我が国の外食業において、複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監
督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者(副店長、サブマネージ
ャー等)としての、2年間の実務経験をした者が、本試験に特化した学習用テキスト
等を用いた準備を行わずに受験した場合に3割程度が合格する程度の水準
※2号に関しては「日本語能力試験(N3以上)」の水準も求められます
(7) 試験科目
1,学科試験
① 外食業1号技能測定試験:衛生管理、飲食物調理及び接客全般に係る知識及び業
務上必要となる日本語能力を測定する。
② 外食業2号技能測定試験:衛生管理、飲食物調理、接客全般及び店舗運営に係る
知識を測定
2,実技試験(判断試験・計画立案試験)
図やイラスト等を用いた状況設定において正しい行動等を判断する判断試験及び所
定の計算式を用いて必要となる作業の計画を立案する計画立案試験等により業務上必
要となる技能水準を測定
5 合否の基準ー学科試験及び実技試験の合計得点の 65%以上が合格基準
出入国在留管理庁 「試験関係」
試験関係 | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp)(参照2024-9-20)
日本語試験
日本語試験は全分野に共通の試験です。日本語試験には国際交流基金日本語基礎テストと日本語能力試験の2種類あり、どちらを受験しても構いません。日本語能力試験に関しては、N5~N1までのレベルがありますが、特定技能1号を目指す外国人はN4以上が求められます。因みに、レベルはN5→N4→N3→N2→N1の順で難易度が上がります。国際交流基金日本語基礎テストにレベルは無く、合格、不合格のみで判定されます。
(1)目的ー主として就労のために来日する外国人が遭遇する生活場面でのコミュニケーションに必要な日本語能力を測定し、「ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力」があるかどうかを判定すること。
(2)テストの対象ー日本語を母語としない外国人で、主として就労のために来日する外国人
(3)テストの形式ーコンピューター・ベースト・テスティング(CBT: Computer Based Testing)方式(各国のテスト会場でコンピューターを使用して出題、解答。ブースで、コンピューターの画面に表示される問題やヘッドフォンに流れる音声をもとに、画面上で解答。)
(4)テストの構成ー「文字と語彙」「会話と表現」「聴解」「読解」の4セクションで構成
(5)レベルの目安ーCEFRのA2レベル(英検で言うところの準2級レベル)
- ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
- 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。
- 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。
(6)合格基準ー総合得点が判定基準点(200点)以上
(7)公式サイト JFT-Basic 国際交流基金日本語基礎テスト (jpf.go.jp)
(1)目的ー原則的に日本語を母語としない人を対象に、日本語能力を測定し、認定すること
(2)テストの形式ーマークシート式
(3)テストの構成ー言語知識(文字・語彙・文法)、読解、聴解で構成
(4)レベルの目安ーN4はCEFRのA2レベル(英検で言うところの準2級レベル)
(5)合格基準ー全180点中90点(言語知識・読解では38点、聴解部分では19点以上が必要)
(6)公式サイトー日本語能力試験 JLPT
試験は技能試験、日本語試験ともに有料です。国外でも試験があるため、金額は国によって変わります。試験の料金についてはまた別のブログ記事でお伝えできればと思っています。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
外国人が特定技能で就労するには、以上の試験を受け、合格をしなければなりません。外国人なら誰でも特定技能で働けるわけではないことが分かっていただけたと思います。
ただし、各分野の技能試験や日本語試験に合格したからといって、試験合格者をもって在留資格認定証明書交付申請又は在留資格変更許可申請がなされたとしても、必ずしも在留資格認定証明書の交付や在留資格変更の許可を受けられるものではないことに注意が必要です。
在留資格認定証明書の交付や在留資格変更の許可を受けるには外国人の試験合格だけでなく、受入れ機関の要件もクリアする必要があります。また、日本国内に在留する外国人を特定技能外国人として申請する場合には、これまでの在留態度も勘案されますので、納税義務を果たしているか、在留資格以外の仕事をしていないか、留学中に働きすぎていないかなどにも注意が必要です。