「公印確認」と「アポスティーユ」の申請方法と申請に必要なものは?

海外で子会社を作ろうとして、アポスティーユ付きの登記簿謄本を提出するように言われた、国際結婚をしちょうとしたら、結婚要件具備証明書(独身証明書)にアポスティーユが必要だと言われた、海外で就職しようとして、卒業証明書にアポスティーユを付けて提出するよう求められたなど、昨今では国際社会の発展に伴い、このように公的な書類に「公印確認」や「アポスティーユ」の証明を求められる場面が増加してきました。

そうは言われたものの、どこで、どのようにして提出先が求めている書類を用意すれば良いのか途方に暮れてしまう方もおられるでしょう。

今回のブログ記事は、「公印確認」、「アポスティーユ」の具体的な「申請方法」と「必要なもの」について解説していきたいと思います。

「公印確認」と「アポスティーユ」の違い、手続きの流れは以下のブログ記事で紹介していますので、こちらの記事と合わせてお読みいただければ幸いです。

目次

申請方法

申請方法と受取パターン

申請には次の2つの方法があります。

  • 郵送申請
  • 窓口申請

郵送で申請した場合は、郵送での受け取りのみとなります。窓口申請の場合は、窓口、郵送どちらの受け取りも可能ですが、原則として外務省本省も大阪分室も郵送交付を旨とされているようです

手数料

必要ありません。ただし、返送用のレターパックや、郵送申請で使用する郵便物代金は申請者負担です。

郵送申請

海外からの郵送申請はできません

海外在住で、海外の機関から「公印確認」や「アポスティーユ」が必要な提出書類を求めらるケースもありますが、海外からの郵送申請は受け付けられていません。

この場合は、日本の家族や友人、会社の方に代理申請をお願いすることになります。

もしくは、私たち行政書士のような専門家に、有料で依頼することもできます。

申請に必要なもの(郵送するもの)

  1. 証明が必要な公文書(発行日より3か月以内の原本)
  2. 申請書(公印確認またはアポスティーユ)
  3. 委任状(代理人が申請する場合のみ)
  4. レターパックライトなど返送用封筒(返送先の記入が必要です)

※郵送での申請の場合は、窓口申請に必要な「身分証」は必要ありません。

郵送先

外務本省(東京)もしくは大阪分室に郵送申請をします。特に管轄などはありませんので、都合の良い方に申請してください。

外務省本省の宛先

〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1 外務省南庁舎1階
外務省 領事局領事サービスセンター 証明班

外務省大阪分室の宛先

〒540-0008 大阪府大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館4階
外務省 大阪分室証明班

返送先

返送先は申請者(差出人)の住所になります。外務省から以下の場所に返送、転送することはできませんので注意してください。

外務省から返送、転送できない場所
  • 申請者(差出人)の住所と異なる住所
  • 海外
  • 駐日大使館・(総)領事館

返送までの日数

申請書類に不備がなく、追加的な確認が必要でなければ、原則受領した3開庁日後に証明済み書類が郵送で返却されてきます(例:月曜日受け付けたものは木曜日発送)。

書類に不備があった場合は?

書類に不備があった場合には、電話で連絡が来ます。申請書には必ず日中連絡が可能な電話番号を明記しましょう。

また、連絡が取れない場合や条件を満たさない書類は、受理されない理由が添付されて、そのまま返却される可能性があります。その場合、返却には同封した返信用封筒が使用されます。

窓口申請

申請に必要なもの

  1. 証明が必要な公文書(発行日より3か月以内の原本)
  2. 申請書(公印確認またはアポスティーユ)
  3. 身分証明書
  4. 委任状(代理人が申請する場合のみ)
  5. レターパックライトなど返送用封筒(返送先の記入が必要です)
求められる身分証明書

公的機関が発行する顔写真付きの身分証明書

例)運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カードなど

当事者(=証明を必要としている方)が署名した委任状が要らない代理申請

(a)当事者(=証明を必要としている方)が未成年で親権者が申請する場合

  • 窓口での申請ー証明が必要な公文書に当事者の親権者であることが記載されていない場合には、親子関係が確認できる公文書(戸籍謄本等)の写しが必要です。
  • 郵送での申請ー証明が必要な公文書に当事者の親権者であることが記載されていない場合には、親子関係が確認できる公文書(戸籍謄本等)の写しを同封してください。

(b)旅行代理店、弁護士、行政書士及び司法書士など依頼人に代わり諸手続きを行うことが認められている者が申請する場合

  • 窓口での申請ー旅行代理店社員、弁護士などであることが分かる顔写真付身分証明書が必要です。
  • 郵送での申請ー申請書に旅行代理店、弁護士事務所などの名称及び氏名を記入し、返送用封筒の宛名は勤務先としてください。旅行代理店社員、弁護士等などであることが分かる顔写真付身分証明書の写し(外務員証、弁護士証、行政書士証、弁理士証等)を同封します。

(c)会社、組合などからの申請で、公文書(登記簿謄本など)に記載されている会社、組合などに所属する社員の方が申請する場合

(注)社員の方の海外赴任の際の査証申請など社員の方の戸籍謄(抄)本、卒業証明書などの証明を代理申請する場合は、当事者からの委任状が必要になります。

窓口申請ー社員の方の顔写真付身分証明書及びお名刺、社員証など社員であることを証明できるものをお持ちください。

郵便申請ー申請書に会社、組合などの名称及び社員の方の氏名を記入し、返送用封筒の宛名は勤務先としてください。社員の方の顔写真付身分証明書及びお名刺、社員証など社員であることを証明できるものの写しを同封してください。

東京本省での窓口申請

申請ができる時間帯

14時00分~16時00分(除く休日及び祝祭日)

予約

不要です。

交付日

  • 郵送での交付ー木曜日午後発送
  • 窓口での交付ー金曜日交付(9時30分~12時00分)

大阪分室での窓口申請

申請ができる時間帯

  • 午前は12時00分まで
  • 午後は16時30分まで

予約

不要です。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回のブログ記事は、「申請手続きガイド 3 申請方法・必要書類|外務省」を参照して作成しました。以下に本記事の内容をまとめてみました。

申請方法

  • 郵送申請
  • 窓口申請

郵送申請に必要なもの

  1. 証明が必要な公文書
  2. 申請書
  3. 委任状(代理人が申請する場合のみ)
  4. レターパックライトなど返送用封筒

窓口申請に必要なもの

  1. 証明が必要な公文書
  2. 申請書
  3. 身分証明書
  4. 委任状(代理人が申請する場合のみ)
  5. レターパックライトなど返送用封筒

郵送申請の宛先、窓口申請の場所となる外務省の情報

東京本省

所在地

〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1 外務省南庁舎1階
外務省 領事局領事サービスセンター 証明班

最寄り駅

東京メトロ 日比谷線・丸ノ内線 霞ヶ関駅下車 A4出口
東京メトロ 千代田線 霞ヶ関駅下車 A8出口

窓口時間

交付(受領):9時30分から12時00分
申請:14時00分から16時00分
(注)上記時間以外での申請・交付は行われていません

大阪分室

所在地

〒540-0008 大阪府大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館4階
外務省 大阪分室証明班

最寄り駅

大阪地下鉄 谷町線・中央線 谷町四丁目駅下車 5番出口

窓口時間:9時00分から12時15分、13時15分から17時00分(申請できる時間は異なります)

公印確認・アポスティーユに関する問い合わせ先

FRESC(外国人在留支援センター)内外務省ビザ・インフォメーション
電話:0570-011000
(ナビダイヤル:案内に従い、「1」を選んだ後、「5」を押してください。)
 一部のIP電話からは、03-5369-6577
月曜日から金曜日(祝日を除く) 9:00~17:00

公印確認、アポスティーユ取得は、国内であれば郵送で申請できますが、国外にお住いの場合は帰国するか、家族、知人、会社の人もしくは専門家に代理で取得してもらう必要があります。

また、日本にいても仕事で忙しい中、公印確認、アポスティーユの手続きをしようとすると、証明が必要な公文書を取り寄せることから始めなければなりません。

家族に頼むのも良いですが、家族だって自分のことで忙しいかもしれません。また、このような手続きに慣れないため、スムーズに認証取得が進まない可能性もあります。

そのような時は、どうぞ専門家を頼って下さい。ご相談だけでもかまいません。相談料は無料です。

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この記事を書いた人

大阪府箕面市の行政書士です。
・趣味:美術鑑賞、散歩
・スポーツ:卓球、テニス
・座右の銘:失敗は成功のもと
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