時間のかかる帰化申請
この記事を読んで下さっている方は、日本人になりたいとお考えの外国人の方が多いと思います。ですので、今までは、申請と言えば入管のビザ(在留資格)申請を思い浮かべる方も多いでしょう。ビザ申請であれば、早ければ2週間、遅くとも3,4カ月で審査結果が発表されることが多いのですが、それと比べても帰化申請は2倍、3倍の時間がかかってきます。
具体的には、申請書類が受け付けられてから、半年から1年かかると思っておいて下さい。
そもそも帰化申請は、入管にするものではありません。帰化申請は管轄の法務局で行います。
法務局の「国籍に関する相談窓口一覧」から、ご自分の住所地を管轄する法務局を探すことができます。
帰化申請の前にまずは要件をチェック
帰化をしようとする場合、まずはご自分が帰化の要件(条件)を満たしているかどうかをチェックする必要があります。帰化の要件については、前回のブログ記事で説明していますので、こちらをまずご覧ください。

帰化申請の手続きの流れ
帰化要件はクリアできましたか?大丈夫そうであれば、帰化申請の手続きに移っていきましょう。以下に手続きの流れを詳しく解説していきます。
まずは、管轄の法務局に事前相談に行きます。法務局は予約制となっていますので、電話で予約をしてから行って下さい。すぐに予約がとれるとは限りません。
相談時に必要な書類も、この時に聞いておきましょう。
事前相談の最後に、「必要書類一覧表」が渡されます。
「必要書類一覧表」に〇をされた書類を収集していきます。先に、本国から取り寄せなければならない書類を収集し、その後に日本で取得すべき書類を集めると、効率よく書類収集が進みます。日本の書類は発行から3カ月以内のものが必要なため、本国書類の収集に手間取って3カ月が過ぎてしまうと、取り直さなければならなくなるからです。
書類収集と合わせて、書類作成も開始します。
作成しなければならない書類のフォーマットは、こちらからダウンロードすることができます。
作成すべき書類は以下の通りです。
- 帰化許可申請書
- 親族の概要
- 履歴書
- 出入国歴表
- 帰化の動機書
- 生計の概要
- 事業の概要(事業を行っている場合)
作成、収集した書類一式を持って、法務局に2回目の相談の予約を入れます。
ここでは、書類に不備がないか(書類が全て正しくそろっているか、書き方に間違いがないかなど)を確認をしてもらいます。書類に不備がなければ、書類の受付日の予約をとりましょう。法務局によっては、そのまま受け付けてくれるところもありますが、基本的には受付日は別日を設定します。
事前相談や書類のチェックなどは行政書士が代行することができますが、申請には本人が法務局に行かなければなりません。ただし、行政書士が同行することは可能です。
この時に、帰化申請書に署名と押印をしますので、申請書には署名押印をせずにに持って行きましょう。
申請から3,4カ月後に法務局から連絡があり、法務局で面接を受けます。本人と家族が面接に行く必要があります。大阪府では、同日に家庭訪問があります。
面接を受けた半年から1年ぐらいで許可・不許可の審査結果が出ます。
許可の場合は、官報に記載され、電話で法務局から連絡が来ます。不許可の場合は、通知がありますが、不許可理由は教えてもらえません。自分で不許可理由を探し、再申請をするのであれば不許可の原因を解消してから再申請してください。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
帰化申請の流れは以下のようになります。
- 事前相談に行く
- 書類を収集する
- 書類を作成する
- 法務局で書類チェックを受ける
- 帰化申請の受付をしてもらう
- 面接を受ける
- 審査結果が出る
始めにも書きましたが、帰化申請は書類の受付が行われてから、半年から1年ぐらいの日数を要する、大変時間のかかる申請となります。
今回は、申請の流れを書きましたが、上記はスムーズにいった場合の流れです。ご自分でされた場合、4の法務局の書類チェックでやり直しを指示され、何度も通うことになる申請者の方もおられます。そのために、途中で申請そのものをあきらめてしまう方もいます。
特に、会社経営をされている方は、サラリーマンの方よりも書類の種類も数もかなり多くなります。
平日の昼間に何度も法務局に通う時間がないという方や、何から手を付けて良いのかわからない、法務局に行ってみたが、何回もやり直しを指示されたという方は、どうぞ行政書士長尾真由子事務所にご相談ください。
女性行政書士が親身になって、あなたの帰化申請をお手伝いさせていただきます。
対応可能地域
大阪府 箕面市、池田市、豊中市、茨木市、吹田市、大阪市
兵庫県 川西市、尼崎市、宝塚市、西宮市
いずれも公共交通機関が利用できる地域を想定していますが、地域についてはご相談に応じます。