MWO申請にかかる時間
MWO申請をご依頼いただく際に、よくいただくご質問のひとつが「手続きにどのくらいの時間がかかるのか」です。
私の経験から、目安として 約3カ月から半年程度 とお伝えしています。この期間は、MWOの申請準備からMWOの認証が降りるまでの期間です。
このように期間に幅があるのは、ケースごとに必要となる時間が異なるためです。受入れ機関や送出し機関の協力は不可欠であり、求められる資料をどれだけ迅速に用意できるかによっても大きく左右されます。
また、申請後のMWOによる審査にも一定の期間が必要です。現在のところ、MWO大阪では約2週間、MWO東京では約1カ月ほどかかっています。
さらに、初回申請では認証が下りないケースも少なくありません。その場合、申請書類とともに訂正箇所を記載した書類が返送され、再度修正した書類を準備・郵送する必要があります。訂正は1回で済む場合もあれば、2回以上に及ぶこともあります。
近年はかなり減ってきましたが、申請受理後に面接が必要となる場合もあります。その際には、MWOと受入れ機関との間で面接日程を調整する必要があり、さらに日数を要することになります。
手続きの全体像
MWO申請:6つのカテゴリー
MWOの申請書類は、カテゴリーにより提出書類が異なりますが、基本的な流れは同じです。
MWO申請のカテゴリーは、以下の6つに分かれています。
- 特定技能労働者(SPECIFIED SKILLED WORKERS (SSW))を雇用する場合
- 技能実習生(TECHNICAL INTERN TRAINING PROGRAM (TITP))を雇用する場合
- 送出し機関経由で専門技能労働者(Professional Skilled Worker)を雇用する場合
- 送出し機関を経由しないで専門技能労働者(Professional Skilled Worker)を雇用する場合
- HOUSEHOLD SERVICE UNDER NSSZ(特区における家事労働者)を雇用する場合
- OVERSEAS PERFORMING ARTISTS (OPAs)(パフォーミングアーティスト)を雇用する場合
直接雇用(DIRECT HIRE)は例外的な扱い
6つのカテゴリーの流れは大体同じであると書きましたが、4の送出し機関を経由しない場合は手続きの工数は少なくなります。
ただし、直接雇用(DIRECT HIRE)の制度は、特別に認められた受入れ機関のみ利用することができます。
直接雇用(DIRECT HIRE)については、以下のブログ記事で詳しく解説しています。

たとえ、国内人材を雇用し、送出し機関から人材の紹介を受けない場合でも、送出し機関と契約をする必要があります。送出し機関との契約は有料で、受入れ機関(日本側の雇用主)が支払います。
手続きの流れ
MWO新規申請の手続きは、次のような流れになります。
フィリピン政府に認定された送出し機関と契約します。認定されているかどうかは、DMWのホームページから確認することができます。
多くの送出し機関はフィリピンにあり、英語でやりとりをする必要があります。
数は少ないですが、日本に営業所を持つ送出し機関もあり、以下のようなメリットがあります。
- 日本語が通じる
- レスポンスが速い
- 日本の法律・制度に詳しい
直接雇用(DIRECT HIRE)を申請する場合は、送出し機関と契約をする必要はありませんので、ここはスキップしてください。
まず最初に作成をお勧めするのは、送出し機関の署名が必要な「Recruitment Agreement」(フィリピンでの人材募集および雇用に関する協定書)と「Employment Contract」(雇用契約書)です。
これらの書類は送出し機関の代表者による署名が必要であり、原本の提出が義務付けられているため、署名後に、フィリピンの送出し機関から郵送してもらう必要があります。
フィリピンからの郵送を待つ間に、その他の書類作成を行うことで、効率的に手続きを進めることができます。
必要書類は、MWO東京とMWO大阪では少し異なります。それぞれにホームページがあり、必要書類をダウンロードできるようになっています。
MWO東京ホームページーMWO-Tokyo – Tahanan ng OFWs sa Tokyo, Japan
MWO大阪ホームページーHome – MWO-OSAKA
それぞれの管轄は、フィリピン人を雇用する事業所のある都道府県により決められています。
北海道・青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・長野・静岡・山梨
愛知県、岐阜県、三重県、富山県、石川県、福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県及び鹿児島県・沖縄(2023年10月1日より東京管轄から大阪管轄へ)
申請書類には、日本側の署名・捺印が必要な書類も多くあります。それらの書類に、日本側の代表者が署名・捺印を行います。
日本側の代表者は、署名も捺印も両方が義務付けられています。どちらか一方で良いわけではありませんので気をつけてください。
また、受入れ機関の組織が大きい場合や、代表者が国外にいる場合など、複数回に渡る代表者の署名・捺印が現実的でない場合には、委任者を立てることもできます。
代表権の委任については、以下のブログ記事で詳しく解説しています。

「Recruitment Agreement」(フィリピンでの人材募集および雇用に関する協定書)は、フィリピンの認定送出し機関と日本側の契約書となる、大変重要な書類です。
直接雇用(DIRECT HIRE)の場合は、認定送出し機関が存在しませんので、「EMPLOYMENT CONTRCT」に公証を取得します。
「Recruitment Agreement」の公証については、以下の記事で詳しく解説しています。

全ての書類の作成が終り、必要な署名・捺印、公証を取得でき、全ての書類が揃ったらMWOに書類を送付します。
ステップ2で示した管轄のMWOに提出します。提出は郵送のみ可能です。返送用のレターパックに、自社の宛名と、送り元であるMWOの住所を書いて同封してください。
返送用のレターパックに、提出した書類が入れられて返送されてきます。認証がされていれば、認定証と認証印の押された書類が、認証がされていなければ、訂正・追加を求める手紙が入っています。
多くの場合、認証されず、訂正・追加を求める手紙が入って戻ってきます。訂正・追加は赤字で記載されていますので、その通りに書類を修正します。
訂正箇所には、日本側の印鑑を押印する必要があります。
書類が整ったと認められると、面接を求められる場合があります。
面接については、以下のブログ記事で詳しく解説しています。

認証された書類が郵送で返送されます。認定証と認証印が押された書類一式が送られてくれば、認証が降りたということです。
返送されてきた書類を、契約した送出し機関に送付します。その後は、送出し機関がフィリピンでの手続きを行います。
カテゴリー4の直接雇用(DIRECT HIRE)の場合は、フィリピン人本人がDMWのウェブサイトから手続きを行います。
労働者がフィリピンにいる場合は、OEC(海外雇用許可証)を取得して、日本に入国します。
日本にいる場合は、そのまま就労開始です。
※このブログ記事では、在留資格については触れていませんが、在留資格取得は別途必要です。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回は、全てのカテゴリーに共通の、MWO新規申請の手続きの流れをお伝えしてきました。
MWO申請は、必要書類が多岐にわたり、手続きも複雑です。まずは全体の流れを把握し、何から始めて何をゴールとすべきかを理解していただくことを目的としています。
ゴールはもちろんフィリピン人労働者の就労開始ですが、国内人材の場合は、就労開始後にMWO申請を行う受入れ機関(雇用主)もあります。
本来は就労前にMWO申請を行い、DMW(移民労働者省)への登録を完了しておくことが理想です。しかし実際には、フィリピン人が出国する際にOEC(海外雇用許可証)が彼らの手元にあれば十分と考えられるのが一般的です。
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