特定技能|追加求人(Additional Job Order)の手続きガイド【2026年版】必要書類・手順・差し戻しポイント

目次

特定技能の追加求人(Additional Job Order)とは

MWOの新規申請(Initial Accreditation)

特定技能におけるMWOの新規申請(Initial Accreditation)は、個々のフィリピン人に対して行う手続きではありません。 受入れ機関そのものが、DMW(移民労働者省)に「フィリピン人を雇用する企業」として登録されること を目的としています。

そのため、新規申請の段階では、 「今後数年間で、フィリピン人を何名ほど雇用する予定か」 という“採用予定人数”を求人依頼書(Manpower Request/MR)に記載し、MWOへ申請します。

特定技能の新規申請(Initial Accrediation)については、以下の記事で詳しく解説しています。

追加求人(Additional Job Order)が必要になるケース

追加求人が必要になるのは、以下の場合です。

  1. 新規申請で申告した人数枠を使い切り、 「当初の予定よりも多く採用したい」 という状況になった時
  2. 新規申請で申告した「就業場所や条件が異なる求人を出したい時、または採用をしてしまった」という状況になった時

当初の予定よりも多く採用したい時

例:新規申請で「10名」を申告した場合

  1. 初回の受入で4名を雇用  → 残り枠:6名
  2. 半年後、2回目の受入で4名を雇用  → 残り枠:2名
  3. さらに半年後、3回目の受入で4名を雇用したい  → しかし残り枠は2名しかない

このように、 「申告した人数枠を超えて雇用したい」 というタイミングが、Additional Job Order(追加求人)の申請時期です。

就業場所や条件が異なる求人を出したい時、または採用をしてしまった時

新規申請で申告した書類には、

  • 就業場所
  • 職種
  • 給与条件

などが明確に記載されています。

そのため、以下のような場合も追加求人が必要です。

  • 新しい勤務地で特定技能人材を採用したい
  • 新規申請時とは異なる職種で採用したい
  • 給与条件や勤務条件が異なる求人を出したい
  • 新規申請時と異なる条件で、すでに採用してしまった

新規申請で申告した内容と異なる条件で採用したい場合や、すでに異なる条件で採用してしまった場合には、新規申請時に登録した内容とは別の条件でMWOへ申請し直す必要があります。 ただし、PRA(認定送出し機関)と受入れ機関(企業)の登録自体は新規申請で完了しているため、追加求人では新規申請よりも少ない書類で手続きを進めることができます。

新規申請との違い

  • 書類が少ない
  • 公証が不要
  • ただし新規申請時の書類コピーは必要
  • 条件変更があると追加書類が必要

必要書類一覧

MWO東京版と大阪版の比較について

MWO特定技能の新規申請では、東京と大阪で必要書類が一部異なります。

ただし、追加求人の申請では、東京版と大阪版の必要書類に大きな違いはありません。

MWO特定技能|東京・大阪の提出書類一覧

書類項目英語名MWO東京MWO大阪フォーム及び注意点
1.申請書Application Form○○Annex F
2.求人票及び日本人スタッフの給料明細書Manpower request/job order○○Annex C
3.新規認証印のある求人票のコピー(MWOとDMWの押印があるもの)Copy of Previously Approved Manpower request/job order ○○
4.新規認証印のある雇用契約書・条件書のコピー(MWOとDMWの押印があるもの)
Copy of Previously Approved Master Employment Contract/Written Employment Conditions○○
5.新規認証印のある給与内訳のコピー(MWOとDMWの押印があるもの)Copy of Previously Approved
Salary breakdown
○○
6.仕事・責任・職業の説明書List of tasks, duties and responsibilities and/or description of the occupational category△△新たな職種の場合
Annex C2
7.雇用契約書・条件書Master Employment Contract/Written Employment Conditions△△勤務地、職種、
給与条件や勤務条件が異なる場合
Annex B

申請の流れ

STEP
人数枠/勤務地・雇用条件変更の確認
  • 新規申請時に申告した受入れ人数枠を確認する ー 今回の採用で人数枠を超えるかどうかをチェックする。
  • 新規申請時に登録した勤務地を確認する ー 今回の採用が、申告した勤務地と同じかどうかを確認する。
  • 新規申請時に登録した職種・業務内容を確認する ー 今回の採用職種が、申告内容と一致しているかを確認する。
  • 新規申請時に登録した給与条件を確認する ー 今回の雇用条件(給与・手当・時間・その他勤務条件)に変更がないかを確認する。
STEP
書類の作成・準備

新規申請時の書類が手元にない場合は、 PRA(認定送出し機関)から 必要書類のコピー を取り寄せます。

そのうえで、追加求人に必要な1.2の書類を作成します。

STEP
MWOに郵送申請

管轄のMWOへ書類を郵送します。 返送用として、受入れ機関の住所を記載したレターパック を同封します。

STEP
認証(Verification)

MWOで認証されると、書類に印鑑が押されて返送されます。 返送された書類は、そのまま PRAへ郵送 します。

追加求人の宛先

申請方法は新規申請と同じで、東京または大阪のMWOへ郵送で行います。 就労場所によって管轄が分かれる点も、新規申請と変わりません。

基本的には、 新規申請時に提出した管轄のMWOへ追加求人も申請します。

ただし、 就労場所が新規申請時と異なる地域に変更となる場合 は、 どちらのMWOが管轄となるか判断が分かれるため、 東京または大阪のMWOへ事前に確認することをおすすめします。

MWO東京の管轄地域

関東・東北・北海道・中部の一部を中心とした東日本エリアが対象です。

  • 北海道・東北: 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
  • 関東: 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県
  • 甲信越・北陸: 山梨県、長野県、新潟県
  • 東海: 静岡県
  • その他:沖縄県

MWO大阪の管轄地域

近畿・中四国・九州・沖縄を中心とした西日本エリアが対象です。

  • 近畿: 大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県、三重県
  • 中国: 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
  • 四国: 徳島県、香川県、愛媛県、高知県
  • 九州: 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
  • その他: 岐阜県、愛知県、石川県、富山県、福井県

MWO東京とMWO大阪の宛先、運用の違いについては、以下のブログ記事で詳しく解説しています。

よくある不備と注意点

1.新規申請時の書類コピーが不足

追加申請では、MWOとDMWの両方の印鑑が押された新規申請時の認証書類 が必要になります。 しかし、この認証書類が手元にない、または一部不足しているというケースは少なくありません。

通常、MWOで認証された後、書類はPRAからDMWへ提出され、DMWの認証を受けたのちにPRAへ戻されます。 そのため、認証書類はPRAが保管しているのが一般的 ですが、事情によりPRA側で保管されていない場合もあります。

どうしても認証書類が見つからない、または不足している場合は、 管轄のMWOへ相談することをおすすめします。

2.申請書(Application Form)のAnnex間違い

新規申請書は「Annex E」、追加申請書は「Annex F」です。間違えないように準備してください。

  • 新規申請の申請書ーAnnex E
  • 追加申請の申請書ーAnnex F

3.PRAの代表者の変更

PRAの代表者が変更になっている場合は、追加申請時に新たに作成する求人票「Manpower request/job order」の代表者の名前を現在の代表者にしてください。

4.条件変更があるのに必要書類が不足している

新規申請時と条件が異なるのに、必要な書類が揃っていないケースはよくあります。

特に、最低賃金の改定 が毎年のように行われているため、 新規申請時より給与額が上がっている可能性が高く、 その場合は 雇用契約書(Master Employment Contract)や条件書(Written Employment Conditions)を作成し直す必要があります。

5.古いバージョンの書類を使っている

MWO東京・大阪では、書類の様式が更新されることがあります。 追加申請だからといって 新規申請時の古い書式をそのまま使うと、差し戻しになることがあります。

書類を作成する際は、 必ず最新のフォーマットを管轄MWOのホームページからダウンロードして使用してください。

▼ 最新フォームマットのダウンロードはこちら

【MWO東京】

【MWO大阪】

ダウンロードの方法は、以下のブログ記事で詳しく解説しています。

まとめ:追加求人をスムーズに進めるために

特定技能のMWO申請は、入管申請とは異なり、審査対象が外国人本人ではなく、企業と雇用条件 になります。 そのため、2期生・3期生を受け入れる際は、 人数枠を超えていないか、就業場所や雇用条件に変更がないか を事前に確認し、 状況に合った書類を整えることで、スムーズに次の受入れを進めることができます。

追加求人は、新規申請より書類が少ないものの、 人数枠・勤務地・雇用条件の変更、書類の整合性、MWOごとの運用差 により、差し戻しが起きやすい手続きです。

  • 人数枠を超えてしまいそう
  • 新規申請時と条件が変わっている
  • PRAとの書類が揃わない
  • どの書類を修正すべきか分からない

このような場合は、どうぞお気軽にご相談ください。 状況をお伺いしたうえで、必要書類の確認から追加求人の申請サポートまで、実務に沿って丁寧にご案内いたします。

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この記事を書いた人

大阪府箕面市の行政書士です。
・趣味:美術鑑賞、散歩
・スポーツ:卓球、テニス
・座右の銘:失敗は成功のもと
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