【行政書士解説】結婚ビザ(日本人の配偶者等)の必要書類と注意点|呼び寄せ・変更の違いを比較

国際結婚の手続きが無事に完了し、「これで一安心」と思われたのも束の間、次に待っているのが「配偶者ビザ(日本人の配偶者等)」の申請手続きです。

せっかく婚姻届が受理されても、配偶者ビザが許可されなければ、日本で一緒に暮らすことはできません。 さらに、書類の不備や説明不足によって不許可になってしまうケースも珍しくないため、「どのような書類を準備すればいいのか」「自分たちはどの申請に当てはまるのか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

行政書士の長尾真由子です。私自身も結婚生活30年を迎えましたが、国際結婚のお手続きはお二人にとって新しい人生の第一歩となる大切な節目です。不安をひとつずつ解消し、安心して日本での生活をスタートできるようサポートいたします。

この記事では、「国外からパートナーを呼び寄せる場合」と「すでに日本にいるパートナーのビザを切り替える場合」の違いや、配偶者ビザの申請に必要な書類・審査で気を付けるべきポイントを分かりやすく解説します。

💡 ご確認ください:日本で暮らさない場合は配偶者ビザは不要です

「配偶者ビザ(日本人の配偶者等)」は、日本に中長期で滞在して生活するためのビザです。 結婚後も海外に拠点を置き、日本へは帰省や観光(短期滞在)で数日〜数ヶ月訪れる程度であれば、配偶者ビザを取得する必要はありません(※国籍に応じた査証免除制度や短期滞在ビザで入国できます)。

あくまで**「これから日本で一緒に暮らす」というカップルのための手続き**となりますので、ご注意ください。

目次

【まずここをチェック】「呼び寄せ(認定)」と「変更」の違い

「呼び寄せ」と「変更」の比較表

配偶者ビザの手続きは、パートナーが「現在どこに住んでいるか」によって大きく2つの申請方法に分かれます。

ご自身の状況がどちらに当てはまるか、まずは以下の比較表でご確認ください。

項目① 在留資格認定証明書交付申請(呼び寄せ)② 在留資格変更許可申請(国内切り替え)
パートナーの現在地海外日本(すでに別のビザで滞在中)
主なケース海外在住のパートナーを日本へ呼び寄せる就労ビザや留学ビザ等で滞在中のパートナーと結婚
婚姻手続きとの関係**「外国で先に結婚」**したカップルに多い傾向**「日本で先に結婚」**したカップルに多い傾向
審査で特に重要な点偽装結婚を疑われない証明(交際経緯や写真など)偽装結婚の証明 + これまでの在留状況(素行や稼働時間など)
審査期間の目安
(2026年7月の標準処理期間参照)
3~4カ月1~2カ月

あなたに必要な手続きはどちら?

基本的には、パートナーが「日本に中長期の在留資格(ビザ)を持って住んでいるかどうか」で決まります。

1. 海外から呼び寄せる場合(認定申請)

パートナーが現在海外に住んでいる場合は、日本の出入国在留管理局(入管)へ「在留資格認定証明書(COE)」の交付申請を行います。 無事に証明書が発行されたら海外のパートナーへ送り、現地の日本大使館・領事館でビザの発給を受けて来日する流れとなります。

※海外で先に結婚手続きを行ったカップル(海外先婚)に多く見られる手続きです。

2. 国内でビザを切り替える場合(変更申請)

パートナーがすでに「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザや「留学」ビザなどで日本に滞在している場合は、日本国内で「日本人の配偶者等」へのビザ変更(在留資格変更許可申請)を行います。

※日本で先に結婚手続きを行ったカップル(日本先婚)に多く見られる手続きです。

【ビザ申請の前に】まだ婚姻手続き(結婚届)が済んでいない方へ

配偶者ビザの申請を行うための大前提として、日本および相手国の両国で法的な婚姻手続き(結婚)が完了していることが必要です。

「まだ婚姻届を出していない」「手続きの順番で迷っている」という方は、まず婚姻手続きから進める必要があります。

国際結婚の手続きは「どちらの国で先に結婚するか」によって流れや必要書類が大きく異なります。お二人の状況に合わせた以下の解説記事を参考に、まずは婚姻手続きを完了させてください。

1.外国で先に結婚手続きをする場合

海外に住んでいるパートナーを日本へ呼び寄せる(認定申請)ケースに多く見られます。現地の方式で挙式・届出を行った後、日本の役所へ報告的届出を出します。

2.日本で先に結婚手続きをする場合

すでに就労ビザや留学ビザなどで日本に住んでいるパートナーのビザを切り替える(変更申請)ケースに多く見られます。日本の役所で婚姻届を提出した後、相手国の駐日大使館等へ届出を行います。

配偶者ビザの申請に必要な書類一覧

配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の申請では、「法的に正しく結婚していること」「偽装結婚ではなく実体のある婚姻関係であること」「日本で安定して生活できる収入・資産があること」を証明するための書類を提出します。

発行から3ヶ月以内のものを準備しましょう。

⚠️ 注意事項

配偶者ビザの提出書類や様式は、入管の運用見直し等により変更されることがあります。実際に書類を準備される際は、必ず[出入国在留管理局(入管)の公式ホームページ]で最新の必要書類・要件をご確認ください。

1. 日本人(配偶者)側で準備する書類

戸籍謄本(全部事項証明書)

  • 婚姻事実が記載されている最新のものが必要です。

住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書

  • 直近1年分のもの(総所得および納付状況が記載されているもの)を取得します。

住民票の写し

  • 世帯全員分が記載されており、マイナンバーの記載がないものを用意します。

身元保証書

  • 日本人配偶者が身元保証人となります(入管指定の様式を使用)。

2. 外国人(パートナー)側で準備する書類

本国の婚姻証明書

  • パートナーの母国で発行された結婚証明書の原本。日本語訳(翻訳者の署名付き)の添付が必要です。

パスポートのコピー

  • 変更申請の場合は原本の提示も必要となります。

顔写真(縦4cm×横3cm)

  • 申請前3ヶ月以内に撮影された、無背景・帽子なしの写真を用意します。

在留カード(※変更申請の場合のみ)

  • すでに日本に滞在している方は提示が必要となります。

3. 入管の指定様式・立証書類(二人で作成するもの)

在留資格認定証明書交付申請書 または 在留資格変更許可申請書

  • 入管のホームページからダウンロードして作成します。

質問書

  • 二人の出会いのきっかけ、交際経緯、親族の知情、母国語での意思疎通方法などを詳細に記入する重要な書類です。

スナップ写真(2〜3点以上)

  • 二人で写っている写真のほか、お互いの親族や友人と一緒に写っている写真があると、より信用力が高まります。

通話履歴・ SNSのやり取り(履歴のコピー)

  • 日常的に連絡を取り合っていることを証明するための資料です。

不許可を防ぐ!審査で見られる重要ポイントと注意点

配偶者ビザの審査は、単に「書類が揃っているか」だけでなく、「その結婚が真正なものか」「日本で安定して生活できるか」という実態が厳しく審査されます。不許可を防ぐために、特に以下の3点に注意しましょう。

1. 交際経緯(質問書・理由書)の具体性と整合性

入管審査で最も警戒されるのが「偽装結婚」です。出会いから結婚に至るまでの経緯は、質問書や理由書で具体的に説明する必要があります。

  • 出会いのきっかけ(SNS、知人の紹介、職場など)
  • 交際期間中の交際状況(訪問歴、デートの様子など)
  • お互いの親族への紹介状況

説明内容と提出する写真や通話履歴の日付などに矛盾(食い違い)があると、疑念を持たれて不許可の原因になります。不都合な事実(交際期間が極端に短い、年の差が大きいなど)がある場合も隠さず、丁寧に事情を説明することが大切です。

2. 日本で安定して暮らせる経済基盤(収入・資産)

「結婚後に生活困窮に陥り、公的な負担にならないか」も重要な審査項目です。

  • 住民税の課税・納税証明書で十分な収入(所得)が証明できるか
  • 転職直後や無職・求職中の場合は、預貯金通帳のコピーや就職内定通知書などで補強できるか

世帯全体として生活が成り立つことを客観的な資料で示す必要があります。

3. 【変更申請の場合】これまでの在留状況(素行・オーバーワーク)

現在「留学」や「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」などのビザで日本に滞在しているパートナーが切り替える場合、過去の在留状況もチェックされます。

  • 留学生時代の資格外活動許可(週28時間以内)を超えてアルバイトをしていないか(オーバーワーク)
  • 学校の出席率は問題ないか
  • 税金や年金、健康保険料の未納・滞納はないか

不許可になったり、入管から理由書や補足資料の提出を求められて審査が長期化したりするリスクが高まります。

まとめ:不安な方は専門家へご相談ください

配偶者ビザの申請は、お二人にとって「日本で新しい生活をスタートするための大切な第一歩」です。

手続き自体はご自身で行うことも可能ですが、提出書類が多く、状況に応じた個別のアピール(理由書の作成など)が求められるため、準備に大きな負担がかかることも少なくありません。

💡 ご申請前の最終確認

ビザ申請の必要書類や指定様式は随時変更される可能性があります。申請書類を作成・収集される際は、必ず事前に出入国在留管理局(入管)の公式ホームページにて最新情報をご確認いただくか、専門家にご相談ください。

行政書士長尾真由子事務所では、結婚ビザの申請手続きをスムーズに進められるよう、個別のご事情に合わせたサポートを行っております。

私自身も結婚生活30年を迎え、夫婦で歩む新たな人生の重みや大切さを実感しております。お二人が安心して日本での暮らしを始められるよう、温かく親身にお手伝いをさせていただきます。

「自分たちのケースで許可が出るか不安」「書類の集め方が分からない」という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

大阪府箕面市の行政書士です。
・趣味:美術鑑賞、散歩
・スポーツ:卓球、テニス
・座右の銘:失敗は成功のもと
\お気軽にお問い合わせください/

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