【2026年最新】MWO大阪のDMW登録後手続き|変更・更新申請とJob Order人数枠の注意点

フィリピン人材の採用手続きにおいて、無事にMWO(旧POLO)の審査を通過し、DMW(旧POEA)への登録が完了すると、多くの採用担当者様が「これで一安心」と胸をなでおろされます。

しかし、実はDMW登録は「完了して終わり」ではありません。

フィリピン人材を雇用し続ける中では、日本の最低賃金の改定に伴う昇給、勤務地の変更、そして数年ごとに訪れるJob Order(求人登録)やRecruitment Agreement(募集協定)の有効期限など、登録後にもさまざまな「変更・更新手続き」が発生します。

MWOの手続きにおいては、以下のような「現場ならではの注意点」が存在します。

  • 「3年間、一度も変更申請をしない」ことは日本の現行制度上、ほぼあり得ない?
  • Job Orderの人数枠を「多めに申請して余らせる」と、次回更新時に厳しい確認が入る?
  • 2年半が経過したタイミングで動かないと、更新が間に合わないリスクがある?

これらを正しく把握せずに放置してしまうと、将来的に新しいフィリピン人材を雇用できなくなったり、在留資格の更新手続きで思わぬストップがかかってしまうリスクがあります。

そこで本記事では、MWO大阪への確認内容をもとに、DMW登録後に必要となる「変更・更新手続き( Additional Job Order/Accreditation )」の違いや申請時期、そして初回申請時に気を付けるべきJob Order人数枠の設定ポイントについて、実務目線で分かりやすく解説します。

すでにフィリピン人材を雇用している企業様はもちろん、これから受け入れを予定している人事ご担当者様も、ぜひ自社の管理状況のチェックにお役立てください。

目次

「変更」と「更新」の違い

DMW登録後の手続きは大きく分けて2つあります。まずは以下の表で全体像をご確認ください。

区分変更申請(Additional Job Order)
更新申請(Accreditation)
主な目的賃金・勤務地等の条件変更、または求人枠の追加協定書(Recruitment Agreement)の
有効期限更新
申請時期・変更発生時:随時または在留資格更新時契約終了(最長5年)の数ヶ月前
・変更がない場合:契約から3年終了の数ヶ月前

表の通り、手続きの性質によって「公証が必要かどうか」や「申請するタイミング」が大きく異なります。

それでは、実務を進める上で特に押さえておきたい重要ポイントを詳しく解説していきます。

毎年10月は要注意!最低賃金改定でAdditional Job Orderが必要になる理由」

先ほどの比較表で「変更がない場合は3年終了時に申請」とお伝えしましたが、現実の運用において『3年間まったく変更申請をしない』ということは、ほぼ不可能です。

その最大の理由が、毎年10月に実施される日本の「地域別最低賃金の引き上げ」です。

なぜ「3年間なにも申請しない」のが難しいのか?

MWO(旧POLO)での登録時、企業はフィリピン人労働者の賃金条件を厳格に審査・登録しています。

しかし、日本の最低賃金は毎年改定(引き上げ)されています。もし初任給を最低賃金ギリギリ、あるいは余裕をあまり持たせない金額で設定していた場合、毎年10月の改定によって「雇用契約上の賃金」が「改定後の最低賃金」を下回る(あるいは逆転する)ため、必ず昇給(給与改定)を行わなければなりません。

雇用条件(賃金)が変わる以上、MWOに対してAdditional Job Order(変更申請)を出し、新しい労働条件で承認を得る必要が出てくるのです。初任給を最初から破格の超高水準に設定していない限り、3年間一度も変更申請を挟まずに運用することは現実的に困難です。

変更申請を怠った場合に潜む「リアルなリスク」

「給与はちゃんと上げているし、MWOへ変更申請を出していなくてもバレないのでは?」と思われるかもしれません。実際、現場では「申請漏れがその場で即座に発覚して処罰された」という話は聞きにくいのも事実です。

しかし、手続きを怠ったまま放置すると、後々になって以下のような致命的なトラブル(実務上のリスク)として表面化します。

帰国時のOEC(海外雇用許可証)が発行されない

フィリピン人が一時帰国する際や再入国する際、DMWのデータベース上の情報と実際の労働条件が一致していないと、現地でOECが発行されず「日本に戻ってこられない」という事態に陥る恐れがあります。

最悪の場合、DMWの登録を抹消(ブラックリスト化)される

承認を得ていない変更(未申請のまま放置)が発覚した場合、DMW(フィリピン労働省)からの登録自体を解除・抹消される可能性があります。登録が抹消されると、その企業は「今後二度とフィリピン人を雇用できなくなる」という非常に重いペナルティを課されるリスクを抱えることになります。

3年後の更新で後悔しない!Job Order「人数枠」の正しい設定方法

DMW登録の初回申請時、多くの企業が悩むのが「Job Order(求人登録)の人数枠を何名にするか」という点です。

「多めに枠を取っておけば、後で採用が増えても再申請の手間が省けてラクだろう」と考えがちですが、実はこの「枠の余らせ」こそが、3年後の次回申請で大きな首を絞める原因になります。

なぜ「枠を残す」と次回申請で厳しい追及を受けるのか?

Job Orderの有効期限(3年)が切れた際、最初に申請した人数枠が残っていると、MWOの審査において必ず以下の2点を厳しく確認されます。

  • 「なぜ前回の人数枠を消化できなかった(採用できなかった)のか?」
  • 「今回の申請枠は、本当に消化できる見込み(現実的な採用計画)があるのか?」

MWO側からすると、「前回の枠すら使い切れなかった企業が、なぜ再び同じ(あるいはそれ以上の)枠を求めるのか?」という疑念が生じるためです。

理由書や改善計画の提出を求められることになり、審査が長期化・難航する原因となってしまいます。

「妥当な採用予定人数」の設定ノウハウ

こうしたトラブルを防ぐためには、初回および更新時の Job Order 申請段階で「実際に採用できる現実的な人数」を適切に設定することが非常に重要です。

人数枠を決める際は、以下の3つのポイントを意識してください。

大は小を兼ねる」で枠を広げない

「とりあえず10人分取っておこう」ではなく、直近1〜2年で確実に受け入れ可能な「実数(例: 2〜3名)」で申請するのが鉄則です。

採用枠が足りなくなったら Additional Job Order で追加する

事業拡大などで途中で採用人数を増やしたくなった場合は、公証不要の「Additional Job Order(枠の追加申請)」を随時出せば対応できます。最初から無理な大枠を取る必要はありません。

未消化枠が出た場合は「採用計画の変更理由」を論理的に説明できるようにしておく

事業計画の変更や市況の変化でどうしても枠が余ってしまった場合は、「なぜ消化できなかったのか」「今回の枠設定はどのような根拠に基づいているか」を定量的に説明できる準備をしておきましょう。

2年半経過で動き出す!Job Order更新の逆算スケジュール

Job Orderの有効期限は3年間です。しかし、「3年目を迎えてから準備を始めればいい」と考えていると、手続きの遅れから採用活動がストップしてしまうリスクがあります。

MWOでの審査や現地手続きのタイムラグを考慮し、「2年半(29〜30ヶ月)が経過したタイミング」から逆算して動き出すのが実務上のベストスケジュールです。

【タイムライン】2年半からの逆算スケジュール

【契約から2年半(30ヶ月目)】:社内打診・採用計画の再確認

行うこと: 今後数年間のフィリピン人材採用予定(何名採用するか)を社内で打診・確定します。

ポイント: 前章でお伝えした通り、残存枠のリスクを避けるため「確実に採用する人数」を算出します。

【契約終了の6ヶ月前〜4ヶ月前】:申請書類の作成・公証手続き

行うこと: 更新に必要な書類一式を作成し、公証役場で「公証」を取得します。

ポイント: 公証役場の予約状況によって公証取得までに数週間〜1ヶ月程度かかる場合があるため、余裕を持った手配が必要です。

【契約終了の3ヶ月前】:MWOへ申請書類を提出

行うこと: MWOへ更新書類(Accreditation / Renewable Job Order)を提出し、審査を受けます。

ポイント: 審査期間中に不備指摘や差し戻しが発生しても、有効期限内に対応できる安全圏の時期です。

「気づいた時には期限が切れていた」という事態を防ぐためにも、DMW登録が完了した時点でカレンダーやリマインダーに「2年半後の見直しタスク」を登録しておくことをおすすめします。

なお、今後しばらくフィリピン人材の新規採用予定がない企業につきましては、この更新手続きを行う必要はありません。 自社の採用計画と照らし合わせ、「本当に更新が必要か」を2年半のタイミングで一度検討されることをおすすめします。

Recruitment Agreement】最長5年!RA本体の更新(Accreditation)と半年前の準備

ここまで解説してきた「Job Order(求人登録)」の更新(3年サイクル)とは別に、フィリピン現地の送り出し機関(PRA:Philippine Recruitment Agency)と締結している受入の根本ルール「Recruitment Agreement(RA:協定書)」の更新についても忘れてはなりません。

RAの契約期間は「最長5年」(PRAとの契約内容による)

Recruitment Agreement の有効期限は、送り出し機関(PRA)との契約で定めた期間(最長5年)となります。

Job Orderの有効期限(3年)を更新して順調に運用していたとしても、RA自体の契約期間が満了を迎えると、MWOでの認定(Accreditation)そのものが切れてしまい、フィリピン人材の新たな受け入れができなくなってしまいます。

満了の「半年前」から動き出すべき理由

RAの更新手続き(Renewable Accreditation)は、契約期間が終了する数ヶ月前(推奨:半年前)から準備を開始する必要があります。

Job Orderの変更手続きとは異なり、RA本体の更新には公証が必須となります。書類の作成・確認だけでなく、公証役場やMWOでの認証手続きに時間を要するため、直前になって動き出すと有効期限に間に合わないリスクがあるからです。

RA更新時の実務チェックポイント

PRAとの契約期間の再確認

自社がPRAと交わした契約書上の有効期限(最長5年)がいつまでになっているかを、事前に契約書で必ず確認しておきます。

送出し機関(PRA)との事前すり合わせ

契約満了の半年前を目安に、PRA側と「契約を更新するかどうか」「労働条件や募集条件に変更はないか」を協議します。

公証・認証手続きのスケジュール確保

必要な書類一式を揃え、公証手続きの予約・取得期間を見込んでMWOへ提出します。

3年目の「Job Orderの見直し」と、最長5年目の「RA本体の更新」という2つの異なるサイクル(有効期限)を分けて管理することが、トラブルのないフィリピン人材運用のポイントです。

まとめ:定期的な見直しでフィリピン人材の安定雇用を

フィリピン人材の受け入れにおいて、DMWへの初回登録はあくまでスタートラインに過ぎません。

登録完了後も、以下のポイントを押さえて計画的に手続き管理を行うことが、トラブルを防ぐ鍵となります。

「変更申請(Additional Job Order)」の随時対応

毎年10月の最低賃金改定に伴う昇給など、労働条件が変わった際は速やかに変更申請を行いましょう。放置するとOEC発行ストップや、最悪の場合はDMW登録抹消のリスクにつながります。

「Job Order人数枠」の適切な設定

初回や更新時は「実数」で申請するのが鉄則です。余剰枠を残すと次回申請時に厳格な理由説明を求められるため、足りなくなったら追加申請で対応しましょう。

「3年」と「5年」の2つの更新スケジュールの把握

Job Order(有効期限3年)は2年半時点で社内打診を開始し、Recruitment Agreement(最長5年)は満了の半年前から公証手続きを含めた準備を進めましょう。(※今後しばらく雇用予定がない場合は更新不要です)

「自社の現在の登録状況がどうなっているか分からない」「最低賃金改定に伴う変更申請が漏れているかもしれない」「Job Orderの人数枠設定で迷っている」といった不安をお持ちの企業様・人事ご担当者様は、ぜひ一度当事務所までお気軽にご相談ください。現場の実務に即したスムーズな手続きをサポートいたします。

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この記事を書いた人

大阪府箕面市の行政書士です。
・趣味:美術鑑賞、散歩
・スポーツ:卓球、テニス
・座右の銘:失敗は成功のもと
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